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こんな死に方は嫌だ『人の殺され方』

人の殺され方 日々に追われると、自分が死ぬ存在であることを忘れる。メメント・モリの実践。

 わたしは死ぬ、なぜなら、生きているから。どんな死に方になるのか楽しみだが、「こんな死に方は嫌だ」と心底・痛切に思うのが、「人の殺され方」。

 人は、列車に轢断されたり、ナイフで一突きされたり、散弾銃で撃たれたり、首を吊ったり、溺れたりと、さまざまなことが原因で死ぬ。これらの死に様は、轢死、失血死、縊死、溺死と呼ばれる。それぞれの現場を写したビジュアルは強烈だ。酸っぱいものを飲みこみ飲みこみ読むうちに、死亡の究極の原因が見えてくる。それは、「窒息」、すなわち細胞が新鮮な酸素をもらえなくなることだ。そのプロセスは多々あれど、結局は窒息なのだ。

 具体的に「見える」のもありがたい。「孤独死2週間目」「全身を強く打って」「頭を強く打って」「人身事故で」「線路内立ち入り」「メッタ刺しで」といったオブラートを剥がしてくれる。それぞれの事例の写真やイラストが添えられており、身体がどのように損傷したのか、どういう方向からエネルギーが加わったのかが、よく見える。最初は「なんだ、カラーじゃないのか」と不満たらたらだったが、読み進むごとに、ページを繰るのに勇気が必要になってくる。

 たとえば、散弾銃の威力をあますところなく伝えている一枚がある。2003年兵庫県の事件で、散弾銃を持った男が警官4名に向けて発砲し、2名が被弾したそうな。男は直後銃口を口に含んで自殺したのだが、その写真。頭部はそのままなのに顔面だけが完全に吹き飛んでいる。説明は、「その容貌はまるでグチャグチャに踏み潰したトマトにカツラをかぶせたようだ」とある。白黒の写真でホントによかった…

 あるいは、独り息を引き取ったまま、数週間放置された写真がある。腐敗ガスにより全身が膨張し、パンパンにふくれあがった巨人のようだ。このとき、泡状になった内臓により横隔膜が持ち上がり、肺が圧迫された状態になっているという。結果、眼が飛び出し、舌が膨れあがり、鼻と口から液体がにじみ出る。同時に糞尿も押し出され、体内の細菌や外来菌とともに腐乱パーティが始まる。白黒の写真でもインパクト大なり。

 どのような絶命バリエーションがあるかは、以下の目次から想像してほしい。

  第1章 死とは 脳細胞の死。死んでから
  第2章 窒息死 首吊り、絞殺など
  第3章 溺死 原因とプロセス
  第4章 毒殺 青酸カリ、フグ毒など
  第5章 刺殺・斬殺 その特徴
  第6章 焼死 犯罪と火。火傷
  第7章 感電死 感電による現象
  第8章 銃殺・爆殺 銃器と弾丸
  第9章 交通事故 その悲惨な実際
  第10章 虐待死 乳幼児への様々な虐待

死体のある風景 死ぬのは一回きりなのに、その形は実にたくさんある。読めば読むほど、「病死」や「大往生」のハードルが、どんどん上がっていくことを請け合う。穏やかに考えるなら、死を忘れないための3冊、キツく眺めるなら、「デス・パフォーマンス」か、「死体のある風景」を振り返ろう。

 死を忘れないために。
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命がけのオナニー「デス・パフォーマンス」は劇薬 【成人・紳士限定】

 このエントリはエグいかもしれない。苦手な人は読まないことをオススメ。

デス・パフォーマンス 命にかかわる自慰行為や、ご家庭での頭蓋貫通、四肢切断愛好のレポート。ふつうのひとにはオススメできないが、好きな人にはたまらないだろう。興味本位で手を出すと吐ける。

 いきなり警告がつきつけられる。
【警告】 本文で紹介されたボディーモディフィケーション(身体改造)および性的行為を実践してはならない。もしここにあるような危険行為の衝動に駆られた場合は、セラピストの診療を受けて欲しい。論文寄稿者、編集者、および出版社は、読者が記述内容を実践した場合の責任を一切負わない。
 そうした「身体改造」や「危険な自慰」を追求した結果、死亡したり重い後遺症になったりした事例を、検証写真つきで再現している。もとはメディカルレポートや検死報告を元にしており、淡々とした筆致が異常性を際立たせている。

 快楽を追求するあまり自慰死に至った話は、おぞましく、こっけいで、かなしい。たとえば、32歳の男性。3人の父親で、ベッドの上で死亡しているのを11歳になる娘が見つけた事例だ。発見時、ストッキングと女物のセーター、ブラジャーを身につけていたという。やわらかいベルトで両手を縛り、口の中には生理用ナプキンを含み、頭と口にはピンクのブラジャーが巻きつけられていた。丸出しになった陰嚢にはタバコの火が押し付けられ、腫れあがっていたそうな。

 ここに物語を求めてはいけない。11歳の娘がどう感じ、反応したかは書いていない。その代わりに、現場の状況と検死から、自慰中に低酸素状態となり、呼吸をふさいでいたブラジャーを外すことを忘れ、窒息死に至ったことが解説される。もちろんベルトはすぐに自分で外せる状態にあったのだが、低酸素症が"ハイ"にさせたのだろう。

 他にも、ドアノブやクローゼットにロープを引っ掛けて「擬似首つり状態」で"ハイ"になりながら自慰をしているうちに、戻ってくるタイミングを逃し、文字どおり「逝ってしまった」現場写真がわんさと出てくる。「擬似」と称したのは理由があって、逝った当人たちは、ちゃんと脱出する手段を講じていたところ。両手を縛りながら、小さなナイフを隠し持っていたから。ただ、はずみで落としたり使うのを忘れてしまったようだ。こうした首絞め自慰愛好家たちを、エディプス・コンプレックスばりに解説する。すなわち、オッパイを飲みながら窒息するファンタジーを、オナニーをしながら窒息することで代替しているというのだ。

 首つりオナニーだけでない。トラクターや掃除機を使った斬新な方法が提示され、その犠牲者が語られる。古典的なコンニャクや、カップヌードル、ポッキーならチャレンジしたことがあるが、カワイイものだ。これらは限度を超えている、マネをしたら剣呑だ。
  • 一重機にすぎないトラクターにロマンティックな感情を抱き、名前をつけ、ポエムまで捧げていた男→女装して油圧シャベルに逆さ吊りになっている最中にバケット操作を誤り、圧死
  • いっぱいに切ったハンドルを固定し、同心円状にクルマを動かす。全裸+ハーネスでクルマと結びつけ、ちょうど同心円の中心でぐるぐるする特異な自慰→ハーネスがシャーシに絡まり窒息死
  • 掃除機を使った自慰+テーブルの足を抜き取って肛門に差込み、全裸+パンスト状態→うつぶせになって感電死しているところを妻に発見される
  • 14枚のブランケットを全身にぐるぐる巻いて、ガムテープで外れないように固定、その中でオナニー→無断欠勤を不審に思った同僚が訪ねたら、低酸素状態による窒息死しているところを発見される
  • 高速で回転している駆動ベルトに性器を押し付けて楽しんでいたところ、誤ってホイールに玉嚢を巻き込まれる→左玉喪失→あわてて大型ホチキスで縫合→傷口が化膿してグレープフルーツ大に
 異常のなかでも掃除機は普通かもしれない。吸引させるときの振動がエもいわれぬ快感をもたらすから。紳士諸君なら一度は試した/妄想した/経験したことがあるだろう。ノズルが小さくて入らない場合は、ノズルを外し、蛇腹のところを使うといいらしい。ただ、アレンジメントで女装+テーブルの足は、ふみきるのに勇気が要るかも―――もちろんこれは冗談だ、やってはいけないので、妄想だけにとどめておこう。

 しかし、こうした妄想を突き抜けているものがある。何ヶ月もかけてゆっくりと自己去勢した男の話や、自宅でドリルで頭蓋貫通することでニルヴァーナを目指す女、マタイの福音「汝よ、右目が邪魔なら、引きずり出してしまえ」どおり、自分で眼球を摘出してしまった少年の話をきいていると、わたしの想像力もまだまだだな、と思えてくる。

 特に、四肢切断愛好(いわゆる"切り株フェチ"やね)の突き貫けぶりはスゴい。自分で"切り株"になりたいあまり、尖ったステンレス針をハンマーで脛骨の芯まで打ち込み、傷口に鼻くそやアナル分泌液を流し込み、病菌に感染させたのだ。そして、望みどおり膿んできた足を嬉々として医者にみせ、合法的に外科切断を申し出たという。が、幸か不幸か、治療のおかげで切断せずに済んだという。

 もちろん、眼球を自分で摘出したくなったり、トラクターで自慰をしたくなったりにはならない。しかし、人の想像力がいかに倒錯した快楽を生み出すかは、感心するほどだ。昔の話を思い出す。ぼっとん便所のくみ出し口から侵入し、排泄している女性を覗こうとした男が、やっぱり低酸素状態による窒息死したという事件があった(都市伝説?)。それが「序の口」に見えてくる。

 命を賭けたオナニーが、ここにある。

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Dain5

Author:Dain5
スゴ本より成人向のキッツいのを。
いいのがあったらご教授を。

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